重要視すべき点は、以前よりCA研究所でも取り上げております住宅着工件数の減少についてもさることながら、昨今、特に自分自身が気になっておりますことについて、今回は述べさせて頂こうと思います。ご挨拶が遅くなりましたが、千田瓦工業鰍フ千田紀久と申します。何卒、よろしくお願い致します。
さて、随分前より取り沙汰されております東海大地震や近年懸念され始めた東南海沖地震を心配し、屋根は軽い方が良いという風潮が報道においても最近強く感じられます。その報道が影響してか否かは別として、一部地域においては、金属系の屋根が増えたという話も聞きます。例えば、本年もいくつかの地震事例がありますが、特に7月26日以来、余震も続いております宮城県北部地震の時の報道も顕著で、ブロック塀の飾り瓦の崩れたところや屋根瓦のズレ、落下をテレビ等で放映し、一部新聞紙面においてはまるで『瓦屋根の重さが原因で家屋が倒壊』のごとく報道されるありさまで、本来、視覚・感覚的なものだけでなく、真実を探求し内容をよく精査して報道するべきものではないでしょうか?
特に家屋の倒壊については、瓦の重さ以上に重要視すべき様々な要因があります。例えばもともと地盤の軟弱な地域に戦後の復興時代、地盤調査・地盤改良も行われず建ってしまった住宅や現代人にありがちな壁量・筋交い量やそれに伴う工法を考慮に入れず見た目(デザイン性)のみを重視して建てられた住宅等、ほとんどが住宅の構造体自体に関わる問題が要因となっております。ましてや建物自体の老朽化や白蟻のような害虫による構造体の腐食等に気付かぬまま、構造体を弱くしてしまっている要因すらあります。このような状態では、どのような屋根材でも同じような結果を招くこともあるのではないかと思います。
そして、瓦の重さについて再度触れてみますと、『軽い』ということには確かにメリットもあり、当社においても瓦の重量にこだわり、平成になりたての頃より平板瓦において軽量瓦の研究開発を始め、平成7年より発売を開始した瓦もあります。しかし、いまいちど原点に立ち返って、瓦という歴史のある焼き物の良さを、なおかつ先ほど述べたような点も含め、CA研究所のメンバーの一員として、より多くの一般の方々に理解して頂けるよう、日々努力して行きたいと思っております。
最後になりますが、今後とも皆様方のご指導、ご鞭撻をお願い申し上げ、私のリレー発言を締めさせて頂きます。ありがとうございました。
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| 千田瓦工業株式会社 千田 紀久 |
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